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福島遺産百選
羽鳥湖(天栄村)
【 21 】
観光施設が充実した人造湖

一帯がリゾート地、道路寸断で客足減

遠ざかる観光客

遠ざかる観光客

白雪に覆われた羽鳥湖。一帯は観光リゾート地として首都圏を中心に多くの観光客でにぎわった。震災で山が崩れ道路が寸断。原発事故の影響もあり観光客は減少した

 天栄村西部の山間部に位置する。周辺地域の水不足解消のため1956(昭和31)年に完成した人造湖で、周囲16キロ、最大水深31.2メートル、総貯水2700万立方メートル。全国のダム湖百選にも選ばれている。
 豊かな水源は鏡石町、矢吹町、泉崎村などの農業用水として活用され、県南地方の農業を支える。湖の周辺には豊かな自然が広がり、近くの羽鳥湖高原は、リゾート施設とペンションが立ち並び、温泉施設やキャンプ場、ゴルフ場、スキー場などが整備されている。各シーズンを通じてレジャーが楽しめる県内有数のリゾート地。震災前は首都圏の観光客から人気を集めていた。
 震災で同湖への交通の要所を担っていた県道白河羽鳥線が山の斜面の崩落より通行止め。2011(平成23)年12月に片側交互通行が再開したものの、原発事故の影響もあって首都圏からの観光客は大きく減少している。
 (天栄村観光協会=村役場産業振興課内=(電)0248・82・2117)


 首都圏へPR、にぎわいづくり模索
 星 明宏(ほし・あきひろ)さん/道の駅「羽鳥湖高原」駅長
 震災前はリゾート地や観光地として人気が高まったこともあり、首都圏から毎年多くの観光客が訪れていました。道の駅「羽鳥湖高原」も車で来る観光客たちの休憩所として好まれ、年を増すごとににぎわいを見せていました。
 しかし、震災と原発事故の影響で一気に首都圏の観光客が減り、にぎわいを失いました。震災前は上り調子だった道の駅の売り上げも半分以下に落ち込みました。
 一昨年、昨年と東京に何度も足を運んで出張販売を行い、首都圏からの観光誘客に励みました。効果が出ているかは分かりません。ただ震災から間もなく2年となります。道の駅が震災前の活気のある雰囲気になる日も少なからず増えました。徐々に回復の兆しを見せていると手応えを感じています。
 7月の県道白河羽鳥線の全面開通が、観光客回復を後押しし、羽鳥湖高原が、再び震災前のようなにぎわいを取り戻してくれることを願って今後も頑張ります。

観光と農業支える

観光と農業支える

豊かな自然に囲まれた人造湖で、県南農業を支える水がめ。周辺はレジャー施設が充実し、観光客でにぎわった

ふくしま復興支援
 福島民友新聞社は、ふくしま復興支援プロジェクトの一環として、2012(平成24)年10月から13年5月まで、「ふる里の誇り ふたたび 福島遺産 百選 未来への歩み」を連載しました。
 「福島遺産 百選」は、県内それぞれの地域で「ふる里の誇り」として守り継がれてきた有形無形の宝を後世に残していこうと、福島民友新聞社が07年に県内外に呼びかけ、選定しました。
 しかし、計120件のうち31件の遺産が東日本大震災で被災しました。本プロジェクトは、あらためて地域の素晴らしい宝を再認識することで県民一人一人の誇りを取り戻し、「心の復興」につなげていくことを目的としたものです。

2013年2月26日付・福島民友新聞掲載
 
ふくしまが誇る美しい自然、歴史、文化
地域の宝を復興の力に
震災に耐えて
 東日本大震災に耐え、被害を免れた福島遺産もあります。これらは地域で県民に勇気と希望を与え続けています。

平伏沼のモリアオガエル(川内村)

平伏沼のモリアオガエル(川内村)

 モリアオガエルは県のレッドデータブックで「希少」に指定されている。6月ごろ、平伏沼(へぶすぬま)周辺の落葉広葉樹の、水面に突き出た枝に泡状の「卵塊」を産み付ける。1972(昭和47)年に沼が干上がった際は、村挙げて保護活動に取り組み危機を脱した。(川内村公民館(電)0240・38・3806)


塔のへつり(下郷町)

塔のへつり(下郷町)

 「へつり」とは、この地方の方言で「川に沿った断崖(だんがい)」の意味。凝灰岩質の地層が、100万年ともいわれる歳月をかけて浸食、風化を繰り返してできたといわれる。阿賀川沿い最高の渓谷美と名高い、国指定の天然記念物。(下郷町事業課商工観光係(電)0241・69・1144)


須賀川の松明あかし(須賀川市)

須賀川の松明あかし(須賀川市)

 毎年11月、翠ケ丘公園内の五老山一帯で行われる。高さ約10メートル、重さ約3トンの大松明(たいまつ)をはじめ、巨大な松明約30本が山頂に立ち並ぶと、太鼓の音が響き渡り火が放たれる。松明は巨大な火柱となり、晩秋の夜空を焦がす。(松明あかし実行委員会=須賀川観光協会=(電)0248・88・9144)

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