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【戦後80年ふくしま】人生を注いでくれた母、捕虜の父…いわきで待った

2025/09/30 10:30

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旧満州からの引き揚げ後、いわき市の診療所で看護師として働いたツル子さん
父や母への思いを込めた手記を手に戦後の日々を振り返る鈴木さん。「父はいなかったが、母のおかげでさみしい思いはしなかった」と語る

 福島県内には終戦を迎えてもなお、苦難を抱える人たちがいた。新たな可能性を探る人もいた。戦後復興、そして平和へと歩んだ県民の姿を追う。 「お父ちゃんに託されたから」 井戸水をくむのは兄弟の仕事だった。「母は看護婦として昼夜を問わず働いていてね。だから、自分がつるべおけを井戸に下ろして、二つ下の弟は両足をつかんで落ちないように支えてくれていたっけ」。満州(現中国東北部)で捕虜となった父の帰還を待ちな...

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