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三重の小2、いじめ続きPTSD 重大事態認定遅れ、対応されず

2025/05/15 17:39

 三重県東員町教育委員会が入る東員町総合文化センター

 三重県東員町立小で2020年、当時2年の男児が同級生から約1年いじめを受けて不登校になり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されていたことが15日、関係者への取材で分かった。担任や学校はいじめではなく児童間のトラブルと捉え、いじめ防止対策推進法の重大事態認定が遅れ、国の指針に沿った組織的対応がなされなかった。

 関係者によると、いじめは20年春に始まった。男児は複数の同級生に所持品をごみ箱に捨てられたり、女子トイレに押し込められたりし、一部は担任も把握した。

 同12月下旬、男児は「学校に行きたくない」と母親に訴えた。翌月、母親から相談を受けた学校は、担任の指導で解決すべきだと判断。担任が加害児童に謝らせた。

 いじめは止まらず、男児は21年2月「危険生物第1号」「友達0人」などと言われ、通学できなくなった。町教育委員会が学校から報告を受けた3月、男児は抑うつ状態と診断。6月にはPTSDと診断された。町教委は7月、ようやく重大事態と認定した。

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