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防災庁、専任大臣を配置 首相直属、他省庁に勧告権限も

2025/06/04 21:10

 石破茂首相が公表する防災庁の組織概要が4日判明した。首相に直属する専任の大臣を置くほか、受け手が尊重する義務を伴う形で他省庁に勧告できる権限を持たせることが柱。十分な専門人材と予算を有する組織を目指すとしており、現行の内閣府防災部局から大幅に拡充させる方針だ。

 週内にも防災立国推進閣僚会議を開き「基本的な方向性」として示す。4日公表の有識者会議報告書を踏まえ、防災を看板政策に掲げる政権としての姿勢を示す。複数の関係者が明らかにした。

 首相に直属する閣僚は、復興相とデジタル相の前例がある。復興庁やデジタル庁は他省庁より一段上と見なされる。内閣府防災部局を格上げすることで司令塔機能を高める狙いがある。

 勧告権は「平時からの事前防災徹底」を掲げ、各省庁の防災施策が不十分であれば指摘する仕組みとする。現在の防災担当相も勧告できるが、災害発生後に見つかった課題への対応が主だった。

 復興相による勧告と同様に、尊重義務を付けることで重みが増す効果を見込む。

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