愛知県は5日、客が従業員らに理不尽な要求をするカスタマーハラスメント(カスハラ)を防ぐための条例案を6月議会に提出すると明らかにした。罰則規定は設けない。可決、成立すれば10月にも施行する見通し。
条例案は、カスハラ行為をする顧客に中止を求めることを事業者の責務と規定。県が相談窓口を設置し、防止の啓発に取り組むことを盛り込んだ。6月議会に提出する2025年度補正予算案に、窓口設置や啓発などの費用として約2千万円を計上している。
大村秀章知事は記者会見で「ハラスメントにならないように自制することを、社会の共通認識にしていきたい」と提出理由を説明した。