海上自衛隊は7日、福岡県沖で昨年11月に出火、沈没した掃海艇「うくしま」を水深約50メートルの海底から引き揚げたと発表した。下関港(山口県)で台船に移し、佐世保港(長崎県)に運ぶ予定。木造船のため火災で激しく損傷しているとみられ、海自の事故調査委員会が詳しく調べる。
海自によると、当初は2~5日に行う予定だったが、しけでずれ込んだ。民間のサルベージ会社が逆さまの状態で沈んでいた船体にワイヤを巻き付け、約6時間かけてゆっくりと引き揚げた。
うくしまは昨年11月10日、福岡県の大島の2キロほど沖合で訓練航行中に出火。海自や海上保安部が消火に当たったが鎮火に至らず、翌日沈没した。