岩手県は10日、若手の職員が2020年4月、上司から他の職員の前で叱責されるなどのパワハラ行為を受けて自死していたと公表した。遺族に損害賠償約9700万円を支払い和解する見通し。6月議会で提案する。
県は職員の死後、関係者への聞き取り調査を実施。その結果、上司が文書作成時に必要のない修正指示を次々と出したり、「おまえは勉強が足りない」と大声で怒鳴ったりするなど、複数のパワハラ行為を認定した。
県は21年3月、上司を停職4カ月の懲戒処分とした。職員は同年7月、公務災害に認定された。
県はこれまで遺族の意向を踏まえ公表しなかったと説明した。