ありきたりなこと大切に

 

 新型コロナウイルス感染症が全国で猛威を振るっています。コロナウイルスは一般的な風邪の原因ウイルスです。そのため、新型コロナウイルスに感染した際の症状は、熱やだるさ、喉の痛みやせきなど、いわゆる風邪とよく似ていることが知られています。

 ご自身やご家族・周辺にそのような症状が出ると、軽い症状であっても新型コロナなのではないかと不安になるかもしれません。そう感じるのはもっともです。ただ、高熱が続くであるとか、呼吸が苦しいといった重篤な症状ではない場合、実際に私たちのできることは、風邪の時の対応と大きくは変わりません。

 外出を避け、身体を安静にして、睡眠と水分・食事をしっかり取る。たんがうまく出せない時は、水分を多くとってたんを柔らかくして、背中を軽くたたいてせきと一緒に出しやすくする―など無理せず、焦らず、風邪の時と同じでありきたりなことですが、それが最も大事です。

 同居されておられる方に風邪のような症状がある場合、周りの方も熱を測るなどの健康観察をしてみましょう。周りが気付いて無理しないように声掛けし合うことも大切です。なかなか難しいこともありますが、部屋を分けたり、お世話する担当を限ったり、こまめな換気や、ベッド柵、ドアノブといった共有部分の消毒なども有効です。