急激な環境の変化に注意

 

 本県では新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言が解除されました。宣言が解除され、活動を少しずつ戻されている方も多いと思いますが、急激な生活環境の変化には注意が必要です。

 外来をしていると、さまざまな患者さんにお会いします。

 生活習慣が乱れて運動しなくなり、その結果、体重が増えて糖尿病が悪化した。テレワークなどでインターネットを使った仕事が増え、夜遅くまで起きてしまってうまく寝付けない。

 その一方、外食と飲み会が減ったため、不摂生が減った、全く何の影響も受けていない―とさまざまです。

 大切なのは、ストレスの影響は人によって全く異なるということです。そして、そこからの回復の早さや程度も人によって異なります。

 これから生活環境を戻そうとして、自分の思い通りの早さで戻らなかったり、周りの速度や考え方が自分と違ったり、自分自身にも余裕がなかったりと、イライラや衝突が起きやすい時期です。そして、それがまたストレスにつながります。

 新型コロナへの考え方や不安、置かれている状況は人によって異なります。自分自身が抱える不安は、その人自身にとって何らおかしくない正常な反応です。考え方の違いを批判するのではなく、共感しアドバイスし合えるように、お互いを気遣えることが大切です。