お酒の飲み方、健康に直結

 

 原発事故後の健康問題は、放射線被ばくによるものにとどまらず、生活環境の変化に伴ってさまざまな間接的なものが問題となります。

 県民健康調査の一つである「こころの健康度・生活習慣に関する調査」では、不安やストレスに重点を置いて、現状の調査と電話などによる支援が行われています。その中では、精神的な健康度だけではなく、問題のある飲酒をしているかについても調べられています。

 これは四つの質問で構成され〈1〉飲酒量を減らさなければならないと感じたことがあるか?(Cut down)〈2〉他人があなたの飲酒を非難するので、気に障ったことがあるか?(Annoyed)〈3〉自分の飲酒について悪いとか申し訳ないと感じたことがあるか?(feel Guilty)〈4〉神経を落ち着かせたり、二日酔いを治すために、迎え酒をしたことがあるか?(Eye opener)の頭文字をとって、CAGE法と呼ばれています。

 お酒は缶ビール何本とか、日本酒何合とか、飲酒量だけが注目されやすいですが、それ以外で自己診断するためにも有効な方法です。この四つの中で2項目以上当てはまる方の割合は、震災後の2012(平成24)年に最も多く、男性で約2割、女性で約1割であったと報告されています。その後、男性ではその割合は低下傾向にありますが、女性では大きな変化はありません。