大倉社長コラム〈32〉WALK TO THE DREAM 来季に向けて

 

 ◆いわきスポーツクラブ・大倉智社長

 ◆JFL昇格へ全速前進

 今年最後のコラムでは、来季に向けて何をやっていくのかを示したい。

 東北社会人リーグ1部昇格で日本フットボールリーグ(JFL)昇格が視野に入ってきた。一気にJFLに行きたいと考えている。また、1部昇格はいわきFCの存在を東北全域に示すことになるため、優勝することで「東北から全国へ」というストーリーを描いていきたい。東北全域にファンを増やすチャンスでもあり、大事な1年になる。

 2月に完成する「いわきFCアスリートステーション(仮称)」は、いわきFCのトップ選手が食事を取る場所。フードスタンダードを変えるという考えに基づき、いわきFCパーク内に「NISHI'S KITCHEN」を開いているサッカー日本代表専属シェフ西芳照さんと一緒にアスリートが食べることの重要性を発信していく。県産食材を使うことで風評払拭(ふっしょく)にもつなげたい。

 食事スペース以外は、市民の皆さんが学習やイベントなど自由に使える場所として提供したい。企画も考えていくので、ぜひ利用してほしい。

 パークの運営は順調。入居店舗はいわきFCの看板を背負っているわけでもあり、チームともども一体感を醸成していきたい。気軽に来ていただける環境づくりにもさらに努めていく。

 2月には、昨年初参加した国際大会パシフィックリム・カップ(米ハワイ州で開催予定)に出場する。前回は被災地のチームが頑張る姿を世界に発信できた。3月にはアカデミーの選手が、アンダーアーマーがパートナーシップを結んでいるプレミアリーグ・サウサンプトンFCを訪問することも検討中。グローバルスタンダードな人材育成の実現に向けて重要な動きになる。

 来年も応援よろしくお願いします。

 おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、一昨年12月から現職。49歳。