田村監督コラム〈24〉WALK TO THE DREAM チームマネジメント

 

◆いわきFC・田村雄三監督

◆強みと弱み、見直し戦う

 負ければ全てが悪いわけではないのと同じように、勝っているから全てが良いというわけではない。J2で初の3連勝と4試合連続の無失点を達成したチームは前々節愛媛戦で4位に浮上したが、この間に課題がなかったわけではなかった。

 その一つがクロス対応。開幕前のキャンプからチームに共通理解として落とし込んできた守備の原則が守られていない場面があり、選手とはずっとミーティングで話してきた。

 さらに厳しくトレーニングをし直すことも一つの手だったとは思う。ただ、今回はあまり言い過ぎず、自分たちの攻めの形やクロス攻撃に力を入れた。良い雰囲気をそのまま継続させたいと考えたからだ。

 そんな中で迎えた直近の山口戦で懸念していたクロス対応にミスが出た。セットプレーのクロスから2失点し、敗戦。「やっぱこういう風にミスが出るか」と思うと同時に、チームマネジメントや勝つことの難しさを改めて感じた。

 チームの良い流れを尊重する時と、締めるべき所をしっかり締める時のバランスの取り方は難しい。特にいわきには若い選手が多く、良くも悪くもノリの良さがある。選手の考え方に歩み寄り、言葉が届きやすいタイミングを探ることも指導者の役目だと考えている。

 しかし、一歩間違えればプレーの軽さにつながってしまう。例えばJ2から昇格して躍進を見せるJ1町田のように、やるべきことをとにかく徹底することもサッカーでは重要だ。楽をしない。順位にあぐらかかない。やる時はやる。気持ちを切り替えるスイッチを持っておきたい。

 今週はチームのスローガン、始動から取り組んできたこと、強みや弱みも再確認した。気持ちをリセットし、改めてチャレンジャーとして戦っていきたい。

 たむら・ゆうぞう 群馬県出身、中央大卒。2005年に湘南ベルマーレ入団。現役時代のポジションはMF。08年から選手会長を務めた。10年に引退後、湘南強化部を経て15年にいわきFC強化部入り。17~21年に監督を務め、今季途中から再び指揮を執る。40歳。