いわきFC、3日ホームで岡山戦 「肉弾戦」想定、連勝狙う

 
新たなポジションのウイングバックに挑戦中の谷村=30日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは3日、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)でファジアーノ岡山と対戦する。いわきの通算成績は9勝10分け13敗で、順位は22チーム中15位。岡山は10勝15分け7敗の10位。午後6時開始予定。

 いわきは今季3度目の連勝を狙う。前節の勝利で順位を上げているが、J3自動降格圏の21位金沢との勝ち点差は「5」。金沢は1試合消化が少ないこともあり、いわきは負けられない試合が続く。

 いわきの田村雄三監督は岡山戦を「肉弾戦になる」と展望する。強力な外国人FWのいる岡山は、ロングボールを使ったシンプルな攻撃を仕掛けてくることが予想される。田村監督は「長いボールを使った後のこぼれ球(を拾うこと)も大切になる」と意気込みを語った。

 新ポジション選手生き生き

 いわきはここ数試合、選手の成長を促すため、本職ではないポジションに就く「サプライズ」起用が続いている。その中でも新ポジションになじみ始めているのが、谷村海那だ。直近3試合は本職のFWではなく、右ウイングバック(WB)に挑戦。自身も「慣れてきた」と語るよう、試合を重ねるごとに存在感を示している。

 WBは攻撃時には前戦で、守備時は最終ラインでプレーするため、豊富な運動量が求められる。谷村がJFL時代に1試合だけ経験した際は「きつくて無理だな」と思った。今回の起用には驚いたが「試合に出られればどこでも良い」と迷いはなかったという。

 この間は「堅く考えず、できることをしてきた」と谷村。苦手な守備を覚え、攻撃では手応えもつかみつつある。「FWの時よりも前向きにプレーできる。周りを生かしながらプレーできるから、WBの方が合っているのかもしれない」

 前節はサイドからクロスを送り、惜しいシュート場面を演出するなど、見せ場をつくった。それでも「もっと多くのクロスを上げないと。シュートも打たないといけない」と課題を挙げる。挑戦が実を結ぶまで、あと一歩だ。(小磯佑輔)