勝ち点並ぶ徳島と対決 いわきFC、10日に対戦

 
「今まで以上に勝利にこだわる」と意気込むMF下田(左)=6日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは10日、アウェーの鳴門ポカリスエットスタジアム(徳島県鳴門市)で徳島ヴォルティスと対戦する。いわきの通算成績は9勝10分け14敗で、順位は22チーム中18位。徳島は7勝16分け10敗の16位。午後7時開始予定。

 両者は勝ち点37で並ぶ。順位で競る相手との対決は相手の勝ち点獲得も自力で防げることから、勝ち点6の価値がある「6ポイントマッチ」とも呼ばれる。勝敗の重みはひときわ大きい。

 今季3度目の対戦。徳島は現在5戦無敗中と復調気味で、前々節からは、昨季、甲府を天皇杯初優勝に導いた吉田達磨監督がチームを率いている。ボールを丁寧につなぐ徳島に対して強気な守備が機能すれば、いわきに勝機があるだろう。

 19歳下田の勢い期待

 一戦一戦の重要性が増す今季終盤戦に向けて、高卒ルーキーMF下田栄祐への期待が高まっている。Jデビューから14試合目の前節岡山戦で初ゴールを記録。「すごくうれしかった。これからは今まで以上に勝利にこだわる」と気合は十分だ。

 前節のJ初ゴールはCKの流れから生まれた。華麗なシュートフェイントで相手のマークを外すと、ゴール正面から利き足とは逆の左足でミドルシュートを決めた。「シュートは得意ではないが、なんとかゴールに入ってくれた」

 守備の面では「ボールを奪えなかった」と反省を口にする。この日は失点にも絡んでおり、「マークの受け渡しがうまくいかなかった。頭を使いながら球際でも勝っていかないと」と修正を誓った。

 「試合では一切緊張しない」という下田だが、リラックスのし過ぎがマイナスの結果を招くことも多く、最近はあえて緊張感を高めて試合に臨むようにしているという。「『今日ミスしたら次はない』と自分に言い聞かせている。プレーに責任感を持ち、支えてくれた人に結果で応えたい」。伸び盛りの19歳がチームに勝利を呼び込む。(小磯佑輔)