嵯峨、攻撃の起爆剤 いわきFC、17日に群馬戦

 
「チームに勢いをつけたい」と語るDF嵯峨=13日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは17日、アウェーの正田醤油スタジアム群馬(群馬県)でザスパクサツ群馬と対戦する。いわきの通算成績は9勝10分け15敗で、順位は22チーム中18位。群馬は12勝12分け8敗で10位。午後7時開始予定。

 いわきは連敗脱出を狙う。前節は5バックでゴール前を固める徳島を崩せず、無得点で敗れた。次戦の相手群馬は総失点がJ2で4番目に少ない「30」で、堅い守備ブロックが特徴だ。いわきは引き続き課題と向き合う必要がある。

 田村雄三監督は「徳島が自陣のスペースを消し、いわきの良さを消してきた。相手の術中にはまった形。群馬戦ではゴールをこじ開けないといけない」と語った。

 高精度のクロス、攻撃を活性化

 攻撃が失速気味のいわきにとって心強い復帰だ。けがで離脱していたDF嵯峨理久が前節、6月18日の第21節千葉戦以来となる出場。自身のサッカー人生で最長の離脱を乗り越えた嵯峨は「つらいことばかりだった。たくさんサポートのおかげ」と感謝した。

 けがは左足首の捻挫。4月に痛めてから、かばいながら試合に出続けていたが別の箇所にも痛みが広がったため治療に専念した。

 リハビリ期間はランニングやバイクをこぐ日々がもどかしく「『自分の職業は何なのか...』と思った時もあった」。それでも体の状態を見極め調整を積んできた。「我慢することを覚えた」と振り返る。

 前節は右ウイングバックとして鋭い突破からクロスを上げるなど、強みの攻撃力を発揮した。「できるとは思っていなかった」というフル出場を果たしたことも、今後に向けた好材料だ。

 監督交代後は得点力を上げているいわきだが、前節は「いわき対策」への弱さを見せた。嵯峨の高精度のクロスが再び攻撃を活性化させるはずだ。「得点につなげる作業(の質)に尽きる」とチームの課題を語る嵯峨。「実践を積み、チームに勢いをつけたい」と意気込んだ。(小磯佑輔)

 ホーム戦チケット販売開始日を変更

 サッカーJ2いわきFCを運営するいわきスポーツクラブ(SC)は15日、10月にいわき市で行うホーム戦2試合のチケット販売開始日を変更すると発表した。

 10月8日のベガルタ仙台戦は26日から、10月21日の清水エスパルス戦は30日からに変更する。時間はいずれも午前10時から。

 同SCによると、ホームスタジアムのいわきグリーンフィールドが10月1日から命名権(ネーミングライツ)契約に基づき「ハワイアンズスタジアムいわき」へ名称変更することに伴い、Jリーグチケットのシステム変更のため。