いわきFC、J2残留にホッと サポーター、未来へエール
「残留できて良かった」。本格始動から8年目でJ2初挑戦となったいわきFCは、今季最終節目前となる4日の第41節でJ2残留が決まった。熱い応援を届けてきたサポーターから喜びの声が上がった。一方で順位は下位に落ち込み、来季の躍進を切望する声もあった。
ホーム最終戦のモンテディオ山形戦。家族で来場したいわき市の高岡幸江さん(62)は逆転負けに「やっぱりJ2は甘くない」と力の差を感じた一方で「いわきらしいサッカーは見せてもらった。まだまだこれから」とエールを送った。今季は強豪クラブとの対戦で相手サポーターに圧倒されることもあった。同市の田辺真純さん(51)は「対戦相手のサポーターから学ぶことばかりだった。より良い応援をしていきたい」と話した。
この日は過去最多の5044人が入場した。県勢初のJ2の舞台に、いわきのサポーターの人数は増え続ける。同僚を誘って来場した同市の森友宏さん(25)は「いわきの『90分間止まらない、倒れないサッカー』は未来につながる。これからも応援の輪は広がる」と期待を寄せた。
J2の初陣は指揮官の途中交代や相次ぐ連敗、決定力不足と苦しい展開だった。浜通り交通会長の永山剛清さん(61)はJ2残留の願掛けで8月からひげを伸ばし「ようやくさっぱりできる」と笑顔を見せつつ「今季は前半戦は厳しく、後半戦から良い試合になった。来季の躍進を信じている」と語気を強めた。
大倉社長があいさつ
いわきFCを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長は試合終了後のセレモニーでサポーターらにあいさつした。ホーム戦の平均入場者数は、昨季を超える約3500人となったとし「多くの方々の力で残留できた。会社設立から皆さんの力で強くなっていると実感している」と感謝の思いを語った。
来季に向けては「現状維持は後退だ」と話し「J2の舞台を戦って、いろいろな気付きもあった。来年は一つ一つ改善をしながら、立ち向かって乗り越えていきたい」と抱負を語った。
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