いわきSC株、ドーム前会長・安田秀一氏に譲渡

 

 伊藤忠商事傘下で米大手スポーツ用品ブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店を務めるドーム(東京)は8日、サッカーJ2いわきFCを運営する子会社のいわきスポーツクラブ(SC)の株式を、ドーム創業者で前会長・CEO(最高経営責任者)の安田秀一氏に譲渡したと発表した。2015年の同SC設立に尽力した安田氏が再びクラブ経営に関わることとなった。安田氏が得た株式の割合などについては公表されていない。

 安田氏の株式取得に合わせ、同SCとドームは新たに5年間のスポンサー契約を結んだ。ドームはいわきFCの活動拠点であるいわきFCパークを引き続き所有して同SCに貸し出すほか、ウエアを提供する。このほか、いわきFCパークに併設する物流センター「ドームいわきベース」は「最重要拠点の一つ」として引き続き運営する。

 株式の譲渡についてドームは「いわきのさらなる飛躍のための最良の体制を検討した結果、チーム経営については設立当時の思いや明確なビジョンを持つ安田氏にゆだね、当社はスポンサーに徹するのがベストであろうとの結論に至った」と説明した。

 安田氏は「いわきFCはこれからも世界の先頭を切って、より大きな社会変化の起点となる」とコメント。同SCの大倉智社長は「スポーツの力を信じ、挑戦者の気持ちを忘れず、前に前に進んでいく」とした。