DF嵯峨に充実感 けがから復活へ いわきFC、鹿児島キャンプ

 
シュートを放つ嵯峨=29日、鹿児島県立サッカー・ラグビー場

 2度の大けがに悩まされた昨季の副主将が完全復活だ。いわきFCのDF嵯峨理久は離脱後初の実戦に臨むなど、鹿児島キャンプで順調な回復ぶりを見せている。嵯峨は「不安や怖さはなくなってきている。早く実戦に慣れていきたい」と充実感をにじませる。

 昨季は不完全燃焼の1年だった。前半戦はシーズン序盤に捻挫した左足首をかばいながらプレー。けがが悪化したことで後半戦に入り、約3カ月間の離脱。復帰直後に同じ左足首を疲労骨折し、残りのシーズンを棒に振った。

 再離脱後初の実戦となったのは28日の練習試合。「3・4・3」の右MFとしてプレーした。「思っていたより動けた。サッカーができる喜びをかみしめることができたことが、この試合で得た一番の収穫」と笑顔で振り返った嵯峨。今後は「ボールタッチの感触や実戦感覚を取り戻していきたい」と語る。

 「(監督の田村)雄三さんの求める戦術やポジショニングが細かくなっている」。いわき在籍4年目の嵯峨は現場復帰した指揮官の変化を感じている。「たくさん勉強されてきたのだと思う。発見や学びを与えてくれる監督だと改めて思う」と語り、田村監督と迎える開幕を待ちわびる。

 昨季の悔しさを晴らすためにも、突き詰めるは得意とする攻撃面での貢献だ。嵯峨は「明確な数字の目標はないが、チームで誰よりもゴールとアシストを記録したいと思っている」と活躍を誓った。(小磯佑輔)