相手より先にボールに...軸は3バック いわきFC、鹿児島キャンプ

 
「チームを勝たせるために来た」と語る照山(左から2人目)=30日、鹿児島県立サッカー・ラグビー場

 今季の基本布陣が見えてきた。鹿児島キャンプ中のサッカーJ2いわきFCは30日、練習試合でも採用した「3・4・3」で守備練習を行い、チームの約束事を共有した。守備の要として活躍が期待される新加入DF照山颯人は「チーム全体に約束事を浸透させていきたい」と意気込みを語る。

 3バックを軸にする理由について、田村雄三監督は「左利きのサイドバックがいなくて、センターバックと前線の選手が多いから」と説明する。ただ「数字にはこだわらない」とも語り、昨季と同様に4バックを含めたさまざまなシステムを使い分ける考えを示した。

 同日はクロス対応の練習などを行い、新しい約束事「人について相手より先にボールに触れる」の浸透を図った。「ゾーン守備でもマンマーク守備でもない。選手がすんなりと分かる表現を選んだが、名前がないから今後考える」と指揮官は語る。

 この日、誰よりも味方へ指示を送っていたのが照山だ。昨季J3今治でJ3ベストイレブンに選ばれた23歳は、守備を統率する新たなDFリーダーとして、いわきに新加入した。照山は「チームを勝たせるために来た」と使命感を語る。

 今治でも経験した3バックの中央を担当することになりそうだ。「強みの対角のパスが出せるポジション」と語った照山は、31日のJ2藤枝との練習試合に向け「チャレンジして無失点を目指す。出てきた課題はキャンプ中に解消したい」と意気込んだ。(小磯佑輔)