新人・坂岸アピール、「左」で存在感 いわきFC、鹿児島キャンプ

 
「長所をアピールできた」と語る坂岸=鹿児島県立サッカー・ラグビー場

 鹿児島キャンプ中のサッカーJ2いわきFCは31日、J2藤枝MYFCと練習試合を行った。45分を3本行い、スコアは1―2。左ウイングバック(WB)の坂岸寛大が得点を決め、「長所をアピールできたと思う」と手応えを語った。

 2本目の途中にメンバーを総入れ替えし、多くの選手が60~70分程度プレーした。基本の布陣は「3・4・3」だった。得点は2本目の開始9分ごろ。右WB加瀬直輝がロングボールを収めて起点をつくると、加瀬からのスルーパスを受けたトップ下のFW谷村海那がゴール前に侵入して折り返し。逆サイドから走り込んでいた坂岸が左足を振り抜き、決めた。

 坂岸は新潟医療福祉大出身の大卒ルーキー。いわきでは貴重な左利きのサイドプレーヤーだ。豊富な運動量を生かした攻め上がりを武器とし、田村雄三監督が「(プレーの)量を求める」というWBには適材と言える。その強みを存分に発揮した1点だった。

 練習試合は1本目が0―0、2本目が1―1、3本目が0―1だった。チーム全体として、2本目の途中まで無失点だったことは収穫だった。30日の練習で確認した守備の原則が共有され、敵陣でボールを奪う回数が増えた。

 キャンプ最終日の2月4日に行うJ2山口との練習試合に向けて、田村監督は「大きくシステムを変えずに、3バック戦術を構築していきたい」と語った。(小磯佑輔)