全員でつながる攻めを意識 いわきFC鹿児島キャンプ

 
「縦パスを入れるプレーを見せていきたい」と意気込む生駒(手前)=鹿児島県立サッカー・ラグビー場

 鹿児島キャンプ中のサッカーJ2いわきFCは2日、キャンプで初めてとなる攻撃練習を行った。昨季はボール保持率が50%を下回ったいわき。今季はボールを丁寧につなぐことにも重きを置き、さらに攻撃的なサッカーを目指す。

 「全員が(パスで)つながるぞ」。田村雄三監督の声がグラウンドに響いた。この日も「3・4・3」布陣を想定して、人数や形を変えながら攻撃の組み立てを練習。選手の距離感や立ち位置などを体に染み込ませた。

 攻撃の組み立てで重要になるのは最後列の3人だ。安定してボールを動かしながらタイミング良く縦パスを出し、攻撃のスイッチを入れることが求められる。

 「縦パスを入れるのは好きだし、得意にしているところ」と意欲を見せるのは、新加入のDF生駒仁だ。昨季J2山口で副主将を務めた24歳は、ボールさばきのうまさに加えて「力強さを身に付けたらもっと上のステージに行ける」との思いでいわきを新天地に選んだ。

 利き足は右足の生駒だが、現在は左のセンターバックに挑戦中だ。「まだ慣れない部分はある」というが「プレーの幅が広がれば良い。求められていることは多いが、やっていて楽しい」と充実感を口にした。

 これで攻守の両面で大枠が選手に共有され、これからはより細部にまで磨きをかける段階に入る。最終日の4日に行うJ2山口との練習試合に向けて、田村監督は「攻守で課題を見つけていきたい」と意気込みを語った。(小磯佑輔)