Jリーグ前哨戦 あすJヴィレッジで「福島ダービー」

 
(写真右)「絶対に勝つ」と意気込むいわきFCの山口(左)=14日、いわきFCフィールド、(写真左)「今年は違うぞという姿を見せたい」と話す福島ユナイテッドFCの矢島=15日、十六沼公園

 サッカーJ2のいわきFCとJ3の福島ユナイテッドFCが対決する「Jリーグプレシーズンマッチ 2024福島ダービー」は18日午後2時から、広野町のJヴィレッジスタジアムで行われる。東日本大震災からの復興へ歩む地域の魅力の発信や風評の払拭を目的に開催。いわきがJ3だった2022年8月のリーグ戦以来となる対戦に向けて、いわき、福島の両イレブンは闘志を燃やしている。

 いわきFC「絶対勝つ」

 「完成度は格段に上がってきた」。いわきのMF山口大輝はチームの順調な仕上がりを強調する。

 先週末にはJ1クラブと練習試合を実施。45分を4本行い、複数点を挙げた。ダービー前最後の公開練習となった14日は、ゴール前の攻防を繰り返し、攻守両面で連係に磨きをかけた。

 開幕前最後の実戦となるダービーの位置づけは「準公式戦」(田村雄三監督)。先発には、現状の開幕スタメン候補が名前を連ねることになりそうだ。トップ下での先発が濃厚な山口は「得点に絡んでアピールしないといけない」と定位置確保へ照準を定める。

 その相手が福島とあっては、なおさら負けられない。いわきは2021年のJFL開幕前のダービーで福島に0―1で敗れた。当時主将を務めていた山口は「ダービーは結果が大事。絶対に勝つ」と力強く語った。

 福島ユナイテッド「気合十分」

 福島ユナイテッドFCのFW矢島輝一は「今年の福島は違うぞという姿をサポーターに見せたい」と力を込める。

 今季、大宮アルディージャから加入した身長187センチの大型FW。近年は右膝の前十字靱帯(じんたい)損傷など度重なるけがに苦しみ、大宮では3シーズンでリーグ戦計23試合に出場したが1得点にとどまっていた。だが今月、福島のキャンプ中に行われた練習試合では、4試合で4ゴール3アシストと存在感を大いにアピールした。

 いわきFCの印象を「力強い選手が多い」と語る矢島。盛り上がりが大いに期待される一戦だけに「球際の強さやパススピードなどこだわってきた部分を出したい」と気合十分だ。

 今季から指揮を執る寺田周平監督は「勝利にこだわる。これまで積み上げてきたものをピッチで表現したい」と意気込んだ。