いわきFC...過密日程、2週間で5戦 9日は昇格組の鹿児島と対戦

 
「こつこつ準備していきたい」と意気込む鏑木=5日、いわき市・いわきFCフィールド

 今季初勝利を目指すサッカーJ2のいわきFCは9日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)で昇格組の鹿児島ユナイテッドFCと対戦する。午後2時開始予定。7日現在、前売りチケットを販売中で、完売しなければ当日券として販売される。

 いわきは鹿児島戦から約2週間で5試合を消化する過密日程となるため、中2、3日の短い調整期間を踏まえた戦力のやりくりが求められる。特に13日のYBCルヴァン・カップFC大阪戦からはアウェーが続くことから、田村雄三監督は「メンバーを多く連れて(いわきに帰らずに)遠征するつもり」と調整方法を明かした。

 鹿児島とはJ3時代に対戦し、通算成績は1勝1分け。ホームではJ3優勝を決めた試合で勝利した。鹿児島にはJFL、J3時代の3年をいわきでプレーしたFW鈴木翔大が所属している。鈴木は前節、途中出場から得点を決めており、注意が必要だ。

 MF鏑木「ボール奪取数増やす」

 「思っていたよりも落ち着いてプレーできた」。いわきのMF鏑木瑞生は、今季初出場となった前節岡山戦で一定の手応えをつかんだ。昨季から控えに回ることの多い鏑木が、虎視眈々(たんたん)と主力の座を狙っている。

 前節はボランチの一角として先発し、攻撃の組み立てに奮闘した。「きれいに組み立てることよりも、相手の中盤を引き付けることの方が大事(な役割)だった。悪くなかったと思う」と振り返る。ただ、警告を受けた守備面では「ボールを奪う場面を増やさないといけない」と改善を誓った。

 大卒1年目の昨季は9試合の出場にとどまり、今季も定位置確保には至っていない。それでも前節、主力のMF下田栄祐に代わって抜てきされたのは「こつこつ準備してきたから」と分析。この姿勢はこれからも大事にしていくつもりだ。

 下田とは今後も定位置を争うことになりそう。ピッチを離れれば仲が良く、食事に行ってサッカーについて意見し合う。「一緒に戦っている感覚の方が強い」という下田に対して「運動量や味方を動かす声で違いを出していきたい」と話す。定位置奪取に向け、良きライバルと切磋琢磨(せっさたくま)していく。(小磯佑輔)