好調いわきFC、東北ダービーへ意気込み 24日ホームで山形戦

 
2試合連続フル出場中の五十嵐(右)=20日、甲府市・JITリサイクルインクスタジアム

 サッカーJ2のいわきFCは24日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)でモンテディオ山形と対戦する。いわきの通算成績は2勝2分け1敗で、順位は20チーム中6位。山形は2勝3敗の13位。午後2時開始予定。

 直近3試合で負けなし(2勝1分け)のいわきと、3連敗中の山形の対照的な両者による一戦だ。ただ昨季はいわきが山形に2敗した。山形は昨季までいわきでプレーしていたFW有田稜を獲得するなど、積極的な補強で実力者をそろえており、厳しい戦いが予想される。いわきの田村雄三監督は「連敗中でも山形はボールをつなぐスタイルを変えないと思う。われわれもいわきらしいサッカーをしっかり見せたい」と意気込んだ。

 五十嵐、攻守で増す存在感

 特別指定選手として加入したばかりとは思えない活躍だ。桐蔭横浜大のDF五十嵐聖己(せな)(郡山市出身、尚志高卒)は15日の加入発表から2試合連続でフル出場し、大きな存在感を示している。その貢献ぶりに、めったに選手を手放しで褒めない田村雄三監督も「ミスを恐れず堂々とプレーできている。十分な活躍だ」と評価する。

 高い守備力と豊富な運動量を生かした攻撃参加が持ち味。1月のチーム始動日から練習に参加し、キャンプにも帯同していたため、戦術や味方の特徴については理解が進んでいる。攻撃的ないわきのサッカーは「やりやすい」という。本職はサイドバック。いわきでは、3バックの一角と両ウイングバックを担当する。複数のポジションをこなせる柔軟性に、田村監督も「個人の能力が高いからできること」と信頼を寄せる。

 「25~26歳で海外に行きたい」と明確な目標を語る五十嵐。尚志高の仲村浩二監督とも相談を重ねながら、成長を求めていわきを選んだ。「いわきのエンブレムを背負う以上、特別指定選手という立場は関係ない。責任を持ってプレーしたい」とさらなる活躍を誓う。(小磯佑輔)