狙え!J1撃破 いわきFC「民友マッチ」へ闘志、7年前の再現へ

 
「J1に勝てば自信にもなるし、サポーターや地域も盛り上がる」と語るMF山下(左)ら。中央は田村監督=4日、いわき市・いわきFCフィールド

 J1クラブをホームに初めて迎える公式戦に向け、いわきFCの選手らは気持ちを高ぶらせている。「福島民友プレゼンツマッチ」として17日に行われるルヴァン・カップ1次ラウンド2回戦の新潟戦。いわきの選手は2017年天皇杯での札幌戦以来、7年ぶりのJ1撃破を狙い、トレーニングに励む。

 「J1に勝てば自信になるし、サポーターや地域も盛り上がると思う」。所属6年目で、チーム最古参となったMF山下優人(27)は意気込む。いわきがJ1札幌を敵地で破ったのは県リーグ時代だった。当時を知る選手はもういないが、"再現"を目指す一戦だ。主将のGK田中謙吾(34)は「僕たちは常に挑戦者。『90分間止まらない、倒れない』サッカーを体現するだけ」と表情を引き締める。

 スタッフの思いも日に日に強まっている。「われわれのホームスタジアムにJ1チームが来てくれることは、いわき市や浜通りにとって喜ばしいこと」。田村雄三監督(41)も対戦を心待ちにしている。

 田村監督は設立当初から携わっており、クラブの成長と共に歩んできた。それだけにホームで初のJ1クラブとの公式戦への思いは強く、「いわきに初めて来てくれる人もいると思う。浜通りからは、J1チームの試合を見たことない人にも来てほしい」と願う。

 クラブを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長(54)も「できれば満員にしたい」と盛り上がりを期待している。新潟には昨季までいわきの主力だったMF宮本英治、DF遠藤凌の2人が所属しており、大倉社長は「2人は本当に真面目に取り組んで次のステップへ進んだすごく良い例。2人が出場したら感慨深い試合になる」と語る。

 サポーター期待「また勝つ姿を」

 いわきサポーターも新潟戦に期待を膨らませる。サポーター歴2年といういわき市の会社員薄葉則江さん(35)は「日本最高峰のJ1リーグにいるチームをいわきで見られることは感慨深い。宮本や遠藤との戦いも楽しみ」と声を弾ませた。長年いわきを応援する同市の山川政則さん(75)は「天皇杯の札幌戦の勝利は今でも忘れない。またJ1クラブに勝つ姿を見たい」と話した。