いわきFC、勝ち点スルリ 終盤PK献上、岡山に1-2

 
【いわき―岡山】1―2で敗れ、悔しさをにじませるいわきイレブン=いわきグリーンフィールド

 サッカーJ2第33節ー。いわきFCは3日、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)でファジアーノ岡山と対戦し、1―2で敗れた。5試合ぶりの敗戦で、通算成績は9勝10分け14敗。22チーム中18位に後退した。

 いわきは後半5分にカウンターから先制点を奪われた。同21分に相手のクリアミスからMF下田のゴールで追い付いたが、終盤にこの試合二つ目のPKを献上し、これが決勝点となった。

 いわきの次戦は10日、アウェーの鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム(徳島県鳴門市)で16位徳島ヴォルティスと対戦する。午後7時開始予定。

いわきFCの試合結果

【動くグラフで見るJ2順位】

 【評】いわきは土壇場でのPK献上が命取りとなり、競り負けた。前後半を通して激しくボールを奪い合い、カウンターの応酬となった。いわきは前半立ち上がりに相手選手を倒してPKを取られるが、GK高木和が相手のミスを誘い先制を許さなかった。だが後半は開始早々にパスミスから失点。後半21分にMF下田のゴールで同点に追い付いたが、終盤に2度目のPKから決勝点を許した。(小磯佑輔)

 決定力不足 改めて浮き彫り

 最終盤にPKを決められ、悔しい敗戦。ただこの日、最後の最後でPKを取られた悲劇よりも際立っていたのは、いわきがずっと解決できずにいる決定力不足という課題の方だった。DF家泉怜依は微妙な判定にも見えたPKよりも、チームの課題に目を向ける。「審判のジャッジがどうこうという問題ではない。(点を)決めるべき時に決めていれば勝てた」と唇をかむ。

 強力外国人FWを擁する岡山との戦いでは、1対1の激しい戦いが繰り広げられた。ロングボールにはFWとDFが、こぼれ球にはMF同士が競り合った。

 走力や組織力で負けないいわきは徐々にペースを握った。後半は相手の3本を大きく超える9本のシュートを放った。つくった決定機の数では岡山を上回っていただけに、2点目を奪えなかったという事実が重くのしかかる。

 「(シーズンの)前期もこういう試合を落としたことで順位を下げた」と家泉。今季残り9試合という大事な局面での敗戦に、危機感を隠さない。

 チームは勝利への執念を改めて見せるべき時を迎えている。家泉は語気を強めた。「『次、決めれば良い』ではない。毎試合全てにおいて100%を出さないと。(残りを)全部勝つつもりで大切に戦う」(小磯佑輔)