いわきもう一押し 水戸のPKで失点、果敢に攻めるも0ー1

 
【水戸―いわき】後半45分、シュートを放ついわきのMF西川=ケーズデンキスタジアム水戸

 サッカーJ2第1節ー。24日、2年目となるJ2開幕戦をアウェーのケーズデンキスタジアム水戸で迎えたいわきFC。水戸ホーリーホックを相手に果敢に攻めたが、前半のPKによる失点が重くのしかかり、開幕戦を勝利で飾ることはできなかった。

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 【評】いわきはミスで許した1点に泣き、零封負けした。試合は前後半を通じて、いわきがボールを保持し、水戸がカウンターを狙う構図。いわきは前半立ち上がりに主導権を握り、複数の決定機をつくった。しかし水戸のハイプレスに押され、前半25分、パスミスから献上したPKを決められた。後半途中から走力で上回って盛り返し、何度も攻め込んだが、最後の一押しに欠けた。(小磯佑輔)

 新加入西川光ったセンス

 1点が遠かった。それでも、いわきの選手たちはそれぞれの持ち味を生かしたプレーを繰り広げ、新チームの潜在力の高さを感じさせた。その一人が、途中出場したMF西川潤だ。新加入の技巧派レフティーはチーム最多となる3本のシュートを放ち、後半の盛り返しをけん引。「いつ出てもいいように準備していた。良いプレーは出せたと思う」と語り、一定の手応えをつかんだ様子だった。

 後半19分から出場し、高い攻撃センスを発揮した。広範囲に動き回ってセンターバックからボールを引き出すと、味方を使いながら左右に展開。相手ゴール前まで攻撃を前進させた。「ロングボールを蹴らされるシーンが多かった。だから自分がボランチのところまで下りてきて、攻撃の組み立てを中継することを意識した」と振り返る。

 相手ゴール前では、相手を簡単に飛び込ませない懐の深いドリブルで切り込みシュートを放った。ただその3本のシュートのうち2本は相手のブロックに阻まれ、もう1本はゴール枠外に外れた。「ゴール前へ入り込むタイミングや落ち着きは今後の課題。蹴るタイミングをワンテンポ早くするなど、工夫していきたい」と改善を誓う。

 J1セレッソ大阪から育成型期限付き移籍で新加入。コンディション不良から出遅れたが、順調に状態を上げている。西川はチームの初勝利に向けて、言葉に力を込めた。「チームの戦い方を引き継ぎながら、自分の良さを出す。いつでもスタメンでプレーできると思っている」(小磯佑輔)