０―２。選手たちの胸に強く刻まれた惜敗となった。いわき市のハワイアンズスタジアムいわきで１７日に行われたＹＢＣルヴァン・カップ１次ラウンド２回戦で、Ｊ１のアルビレックス新潟に敗れたいわきＦＣ。Ｊ１を目指す上で試金石ともいえる重要な試合で、選手たちは果敢に強敵に立ち向かい、昇格へ確かな手応えをつかんだ。

　前半開始直後から相手に押されて先制を許したが、相手を上回るシュート数で何度も相手ゴールを脅かした。惜しくも３回戦進出とはならなかったが、ゲームキャプテンを務めたＭＦ鏑木瑞生（２３）は「自分たちのやりたかったことはできたが、ミスから失点しＪ１との差を感じた」と悔しがる。田村雄三監督は「シュートや敵陣に入る回数は多く、Ｊ１相手によくファイトしてくれた」とたたえた。

　いわきとＪ１チームが戦う県内初めての公式戦となった一戦。田村監督は「平日なのに多くの人が入ってくれた。今日のサッカーを通して何かを感じてくれたらうれしい」と語った。

　直近のリーグ戦では、昨季Ｊ１を戦った横浜ＦＣに２―２。昨季は２度大敗した清水エスパルスに２―３とＪ２上位のチームと互角に戦い、上位進出に期待が高まる。鏑木は「常にチャレンジャーの気持ちを持ち、プレーの質を高めて全員で勝利に向かいたい」と語気を強めた。（副島湧人）