被災した商工会館新築へ 福島・富岡、経営支援で復興加速化

 

 富岡町商工会は本年度中にも、東日本大震災で被災し、取り壊した、同町内の会館を新築する。

 いわき市で総会を開き、新会館の建設事業計画を承認した。同会は、町中心部に会館を再建することで、会員事業所の経営支援の強化や町の復興加速化を図る。

 同会によると、同町では事業所や町民の帰還が徐々に進んでいることから、町と連携を密にした町づくりを推進、地域コミュニティー再生にもつなげたい考え。

 新会館は現在の耐震基準をクリアした木造2階建てとなる方向。

 旧会館跡地のほか隣接する土地も取得し、駐車スペースを確保した上で建設を進める方針という。国や県の補助金を活用する見通し。

 旧会館は、1978(昭和53)年に建設されたが2011年の震災で被災。町の家屋調査で「半壊」の診断を受けた。大量のカビなどの問題もあり修繕費が多額となるほか、事故後の汚染状況などを考慮し、再建を決めた。

 同会は現在、同市と同町のさくらモールとみおか内の2カ所に事務所を設置。家賃負担も会運営を圧迫すると判断した。