福島県内最大メガソーラー群完成 南相馬の津波被災地

住友商事などが出資する発電事業会社ソーラーパワー南相馬・原町(南相馬市、平野貴之社長)は23日、東日本大震災で津波被害を受けた南相馬市原町区下渋佐地区に建設した大規模太陽光発電施設(メガソーラー)「南相馬原町東太陽光発電所」の完工式を行った。
住友商事グループは、既に同市鹿島区で「南相馬真野右田海老太陽光発電所」(出力5万9900キロワット)を運営。両施設の合計出力は9万2200キロワットで、年間発電量は同市の全一般家庭約2万6千世帯を上回る約3万世帯分の年間使用量に相当する。
福島県沿岸部に誕生した県内最大のメガソーラー群として、同市の再生可能エネルギー推進に寄与する。
同市と同社によると、「南相馬原町東太陽光発電所」の出力は3万2300キロワット。年間発電量は一般家庭約1万世帯分の年間使用量に相当する。
土地改良事業や防災集団移転促進事業で市が取得した土地約46ヘクタールを借りて約12万枚の太陽光パネルを設置した。昨年12月に商業運転を開始しており、総事業費は約130億円。発電した電気は固定価格買い取り制度に基づき、東北電力などに販売する。
完工式は同市原町区の現地で行われ、約100人が出席。神事の後、平野社長が「復興のシンボルプロジェクトの一つとして地域にしっかり根差した発電所となることを目指し、運営に尽力していく」とあいさつした。
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