モニュメント名「きみと」 3.11追悼、いわき・岩間防災緑地

 
複合災害の記憶を後世に伝える卵形のモニュメント

 NPO法人勿来まちづくりサポートセンターが、いわき市の岩間防災緑地に設置した東日本大震災と原発事故の記憶を後世に伝えるモニュメントの名称は、佐川葵保さん(植田小2年)の「きみと」に決まった。10日、同緑地で震災の追悼行事「なこその希望プロジェクト」が行われ、名称が発表された。

 同NPOが45点を審査。最優秀賞に選ばれた佐川さんは「私たちの〈き〉記憶を〈み〉未来に〈と〉共に届ける」などの思いや、卵形のモニュメントから黄身を連想し、丸くつながっていく大切さなどのメッセージを込めた。

 モニュメントの下には、佐川さんら120人の自画像や津波被害の証言などが納められたタイムカプセルが埋まっている。舘敬理事長から表彰状を受けた佐川さんは「自画像が20歳の私を見たときに、すてきだなと思ってもらえる自分になりたい」と語った。

 追悼行事では、法要や黙とうなどが行われた。夜は1500個のキャンドルがともされ、花火が打ち上げられた。