「線量、十分に低減」 福島・双葉の検証委、町が先行解除着手へ

 
田中委員長から検証結果を受ける伊沢町長(左)

 東京電力福島第1原発事故に伴い全町避難が続く双葉町の空間放射線量などを検証している町の委員会は27日、来年3月末ごろまでの避難指示解除を目標とする一部地域の線量について「解除に当たっては、十分に低減していると判断する」との検証結果をまとめ、町に報告書を提出した。

 検証結果を受け、町は今後、解除の是非について町議会や町民と協議するなど、解除に向けた手続きに入る。

 検証委が解除範囲の線量を検証した結果、帰還困難区域に再び人が住めるよう整備する特定復興再生拠点区域(復興拠点)内にあるJR双葉駅周辺や町道の線量の平均値は、除染前の2013(平成25)年10月~18年2月が毎時4.95マイクロシーベルトだったのに対し、除染後の19年7月は72%減の同1.38マイクロシーベルトに低減した。

 ただ、除染していない区域からの影響で、町道の一部などに線量が高い地点があることも確認。報告書では「早急に除染に着手して線量の低減化を図るべきだ」と課題が指摘された。

 避難指示解除準備区域の線量の平均値は、除染前の14年3月~16年5月が毎時0.56マイクロシーベルトで、除染後の19年6~9月は71%減の同0.16マイクロシーベルトに低減した。

 町役場いわき事務所で27日、非公開で開かれた会合の後、前原子力規制委員長で検証委委員長の田中俊一氏が伊沢史朗町長に報告書を手渡した。

 報告書には、22年春の復興拠点全域の解除を見据え、放射線に対する健康不安対策の重要性が盛り込まれた。田中氏は報道陣の取材に「線量については基本的には問題がない。放射線の不安をどう解消するかが大きなポイント」と述べた。

 伊沢町長は「住民の不安をどう取り除くのかということも含めて、検証委の報告をいただきながら、丁寧に町議会や町民に説明していきたい」と語った。

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