「震災伝承みらい館」30日開館 いわき、復旧復興の歩み展示

 
30日開館予定のいわき震災伝承みらい館

 東日本大震災の記憶や教訓を後世に伝えるため、いわき市が整備を進めてきた「いわき震災伝承みらい館」が30日、同市薄磯の現地で開館する。

 同館は鉄骨造2階建てで、建築面積481平方メートル、延べ床面積546平方メートル。展示室は最大50人、多目的学習室は同60人を受け入れることができる。乗用車32台、大型バス2台分の駐車場も整備した。

 震災時の地震や津波、原発事故や、これまでの復旧、復興の歩みなどをパネル展示する。また、津波被害を受けた旧豊間中の黒板など、当時の被害の甚大さを物語る資料も展示する。

 防災グッズに直接手を触れながら学べるハンズオン展示や、同校を襲った津波の仮想現実(VR)体験なども設置する。

 同館では、震災関連資料などの収集、保存、公開などのアーカイブ事業のほか、語り部による講話、市内外の教育機関や震災関連施設と連携した事業展開も予定している。

 開館時間は午前9時~午後5時。月曜日と年末年始は休館する。入館は無料。新型コロナウイルス感染症の状況によっては利用開始が延期となる場合もある。