園芸22年度、水稲25年度の営農再開目指す 双葉町が方針

 

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示の一部が先行解除された双葉町は、住民帰還を目指す2022年度に園芸品目、25年度に水稲の営農再開を目指す方針を固めた。公表した町地域営農再開ビジョンに盛り込んだ。

 町は、比較的早期の営農再開が見込まれる両竹(もろたけ)地区と羽鳥・長塚地区の一部を対象に先行してビジョンを策定した。

 両竹地区の避難指示は3月に解除されており、既に農地の保全管理や野菜の作付け実証が行われている。

 水稲の再開を目指すほか、震災前に町内で親しまれていた「浜風ホウレンソウ」のハウス栽培などを想定している。

 帰還困難区域内にあり、22年春の解除を目指す特定復興再生拠点区域(復興拠点)の羽鳥・長塚地区の一部では、水稲と野菜などの複合栽培を推進し、農業経営の安定化を図る計画。

 野菜の栽培品目は今後詰めるが、タマネギやネギ、ブロッコリーなどを想定している。早ければ、本年度に野菜の作付け実証に取り組む。