復興の一翼を!双葉に小売店が開業 町内で原発事故後初
東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示の一部が解除された双葉町中野の産業団地に、原発事故後の町内で初めてとなる小売店伊藤物産が開業した。復興が緒に就いたばかりのふる里に店を構えた社長の伊藤拓未さん(30)は「まっさらな状態だからこそやりがいがある。復興の一翼を担いたい」と意気込む。
同社は、同町の総合建設業伊藤工務店のグループ会社。避難指示が残る町内への建設資材の配達を見合わせる業者がある中、伊藤工務店が培った仕入れルートを生かして建設資材を調達することで工事業者の利便性を高め、復興事業を後押ししようと設立された。
1日に開業した店内には、工具や命綱、土のう袋、熱中症対策の塩あめなど約1500種類の商品が並ぶ。ゆくゆくは事務用品や食品などもそろえたい考えで、伊藤社長は「復興の状況やニーズに応じて品ぞろえを充実させたい」と語る。
伊藤物産の隣には、伊藤工務店の双葉事務所も開業。伊藤さんの父で伊藤工務店社長の伊藤哲雄さん(62)は「町が新しく生まれ変わったと感じてもらえるよう、事業を通して貢献していきたい」と話す。
伊藤物産は、平日と隔週土曜の午前8時30分~午後5時に営業。問い合わせは同社(電話0246・23・7806)へ。
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