「真の復興」に向け外交取り組む 外務政務官に上杉氏就任

 
「真の復興に向けて外交に取り組みたい」と語る上杉氏

 政府は6日、臨時閣議を開き、岸田内閣の副大臣・政務官人事を決めた。本県関係では、上杉謙太郎衆院議員(自民、比例東北)が外務政務官に就いた。

 上杉氏は神奈川県茅ケ崎市出身、白河市在住。2017(平成29)年の衆院選で初当選し、1期目。党外交部会副部会長、青年局次長、報道局次長などを歴任している。

 上杉氏は6日、福島民友新聞社などの取材に「福島の『真の復興』に向けた外交に取り組む」と抱負を語った。

 ―就任の意気込みを。
 「地方が活躍するための外交を大切にしたい。例えば姉妹都市など自治体間の連携を強化し、地盤産業や人的交流などに発展すれば、産業振興につながるはずだ。また震災、原発事故から11年目を迎え、外務省の中でしっかり福島の復興に取り組んでいく」

 ―県産品の輸入規制は今も14カ国・地域で残る。
 「海外での風評払拭(ふっしょく)はまさに外交。まずは各大使館を回り、県産品をPRすることで各国への発信につなげたい。一方で外務省のこれまでの取り組みは、イベントなど単発にとどまっていた感がある。地元の衆院議員だからこその外交を進めていく」

 ―処理水の海洋放出方針へ理解を進めることも求められる。
 「科学的根拠に基づいた正しい情報をしっかり発信していく。また諸外国で事実誤認の報道があれば、毅然と対応する。日本だけでなく、国際原子力機関(IAEA)など第三者機関の見解の発信も重要だ」