復興相と環境相来福、内堀知事と初会談

西銘(にしめ)恒三郎復興相と山口壮(つよし)環境相は6日、就任後初めて本県を訪れ、内堀雅雄知事と県庁でそれぞれ会談した。沖縄北方担当相を兼務する西銘氏は「何度も現場に足を運び、一つ一つの課題を解決することで(兼務への)不安を払拭(ふっしょく)していく」と強調。山口氏は「一日も早い福島復興を実現する。信頼を傾けてもらえるよう出向いていく」と述べ、早期に被災自治体の首長と懇談する考えを示した。
内堀知事は西銘氏に「本県復興は現在進行形だ」と強調。復興の現状や課題が複雑・多様化しているとし「幾度も足を運び、現場主義で取り組んでほしい」と求めた。会談後の記者会見で西銘氏は「浜通りには(住民の帰還が)0%の町もあり、厳しい現状だと感じている。任期中に目に見える形での仕事をしたい」と述べた。
内堀知事は山口氏に対しては帰還困難区域の特定復興再生拠点区域(復興拠点)内外の除染、除染で出た土壌の県外最終処分、処理水海洋放出に関するモニタリング(監視)―の3点に触れ「難しい課題だが、政治理念の『不可能を可能に変える』ことを期待する」と求めた。
記者会見で山口氏は、海洋放出後の処理水の監視に「透明性を確保する」と強調。除染土壌の2045年までの県外最終処分に「運び出しには納得が不可欠」とし、対話集会で理解醸成を図る考えを示した。また、就任会見で「私の仕事の打率は9割」と表現したことの真意を問われ「与えられた課題を何としても頑張ろうという趣旨だ」と述べた。
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