「より良い復興」とは... 東北沿岸部縦断ウオーク 対談動画収録

 
「より良い復興」をテーマに対談した(右から)小野教授、エミリーさん、本田さん、鈴木さん

 23日にいわき市からスタートした、東日本大震災で被災した東北沿岸部を巡るウオーキングイベントで、主催する一般社団法人世界防災フォーラムの一行が同市薄磯地区のいわき震災伝承みらい館を訪れた。防災の取り組みなどを発信するため、地元住民らと「より良い復興」をテーマに対談した。

 対談には同フォーラム代表理事の小野裕一東北大教授、同地区の区長を務める鈴木幸長さん、市観光物産センター専務の本田和弘さん、「赤べこに恋したフランス人」として知られる同市在住のイラストレーター、ブケ・南口・エミリーさんが参加した。

 小野教授は3人にそれぞれ震災の体験や復興に対する考えを尋ねた。鈴木さんは「文化や伝統を守り、地域の輪ができるようになれば本当の復興になる」とコミュニティー再生を願った。本田さんは「これまで何を糧に立ち直ってきたか見つめ直し、何ができるか考えて行動することが復興につながる」と話した。エミリーさんは「直接的な震災の経験はないが、頑張っている人を見てきた。農業や漁業が震災前の状態に戻ると良い」と語った。

 対談の様子は動画で撮影され、今後、同フォーラムのツイッターやユーチューブチャンネルで公開する予定となっている。