廃炉の現状...情報発信の在り方議論 県内の高校生らチラシ作成

 
廃炉に関する情報発信を考えた参加者(経産省提供)

 経済産業省は27日、県内の高校生らが東京電力福島第1原発の廃炉に関する情報発信の在り方を考える講座を開き、参加者が広報用のチラシを作成した。チラシは経産省のホームページに掲載するほか、イベントの広報資料として活用する。

 30~40年かかるとされる廃炉や汚染水・処理水対策について、地域の意見や考えを踏まえた広報につなげるため初めて企画した。安積高、磐城桜が丘高、須賀川桐陽高と福島大から12人がオンラインで参加した。

 4班に分かれ、廃炉の実情を学んだ後、その情報を「誰に」「どんな中身で」伝えるかを議論し▽県外の大人▽県外の高校生▽県内の高校生―を対象に各班がチラシの内容を構成した。

 このうち、県外の高校生向けにチラシを作成したグループは「これは何に使われているロボット?」をタイトルに、第1原発2号機で年内に予定されている溶融核燃料(デブリ)の取り出しに向け開発されたロボットアームなど最先端技術を中心に掲載。「たくさんの魅力が福島にはあふれています」と結び、県外に住む同世代の理解醸成への願いを込めた。