常磐道・広野-ならは「4車線化」 22年度着手、総工費310億円

 

 国土交通省は4日、暫定的に2車線で運用している高速道路のうち、新年度から4車線化を進める候補として、常磐道広野インターチェンジ(IC)―ならはスマートIC間(延長約5.6キロ)など7区間を選んだと発表した。月内に正式決定する。

 4車線化により、事故や渋滞時の通行止め回避につなげ、東京電力福島第1原発事故からの復興を後押しすることが狙いで、事業費は310億円を見込む。常磐道の4車線化を巡っては、昨年2月に当時の赤羽一嘉国交相が、4車線化の見通しが立っていなかった広野―浪江IC間(延長約30キロ)について、事業着手する方針を示していた。

 広野IC―ならはスマートIC間で4車線化の具体的な見通しが立ったことから、残るならはスマートICから浪江ICまでの整備促進も期待される。内堀雅雄知事は国交省の発表を受け「選定された区間の早期整備と、残る区間の4車線化に向け、引き続き関係機関と取り組む」とコメントした。

 常磐道を巡っては現在、浪江―南相馬IC間の一部(延長約2キロ)、相馬―新地IC間(同約9キロ)で4車線化が進められている。このほか、本県関係では磐越道の会津坂下―西会津IC間(同約11キロ)、西会津―津川IC間(同約9キロ)で4車線化工事を行っている。