大熊・下野上の造成始まる 復興拠点、大野駅周辺42ヘクタール

 
くわ入れする吉田町長(中央)ら関係者=12日午前、大熊町下野上

 大熊町と都市再生機構(UR)は、今年春ごろの避難指示解除を目指す大熊町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)のうち、かつての町中心部だった下野上地区の基盤整備工事を始めた。現地で12日、安全祈願祭が行われ、関係者が工事安全と地域の復興再生を願った。

 下野上地区のJR大野駅周辺など約42ヘクタールで、町の委託を受けたURが宅地や公共施設を整備する。工期は2024年度末までで、整地工や道路工などの造成工事を進め、産業交流施設や商業施設、住宅、産業団地などを順次整備していく。

 安全祈願祭では吉田淳町長や中島正弘UR理事長らがくわ入れした。

 吉田町長は「復興拠点整備のために貴重な土地を提供していただいた地権者に感謝申し上げる。にぎわいの場、働く場、住まいの場を創出し、大熊に帰りたい、大熊に移住したいと思ってもらえる町をつくる」と述べた。