「工場立地」高い水準、回復傾向に 2年連続で100件超え

 
「工場立地」高い水準、回復傾向に 2年連続で100件超え

 県が東日本大震災や東京電力福島第1原発事故からの復興の核と位置付ける産業の集積。原発事故から丸3年が過ぎようとする中、県内の工場立地件数は、国や県など関係機関が連携した支援策の展開で新増設が高い水準で推移している。

 直近の2013(平成25)年の工場立地件数は102件で、12年に続き2年連続で100件を上回った。08年秋のリーマンショック、11年の震災と原発事故で不振が続いた工場立地は回復傾向に転じた。

 13年の工場の新増設による雇用計画人員は2564人で、前年より比較的規模の大きい工場の新増設が続いたため、前年を320人上回った。102件のうち新設は56件、増設は46件だった。102件の地域別では県南が最多の22件、いわき21件、県北18件、県中17件、会津、相双各12件。業種別では金属製品製造業と生産用機械製造業がともに14件で多かった。また、本県独自の補助制度「ふくしま産業復興企業立地補助金」を活用した企業は82件に上り、同補助金が県内への工場立地を後押しした形となった。

 県によると、企業立地補助金を活用した工場の新増設は今年も続く見通し。関連企業に設備投資の動きが広がるなど、新増設の波及効果も出始めている。