全袋検査「安心を保証する検査」 首都圏の消費者に現状を説明

 
ベルトコンベヤーで運ばれた袋を1袋ずつ検査する担当者=6日、会津坂下町

 「風評払拭(ふっしょく)のために全袋検査を行い、安心な農産物を届けています」。今月6日、県主催の交流ツアーで会津坂下町の全袋検査場を視察した首都圏の消費者約30人を前に、山内和之JA会津よつば坂下営農経済センター長は検査の意義を強調しながら現状を説明した。

 検査場の倉庫には、生産者や集荷業者が運び込んだ1袋30キロの米袋が並ぶ。米袋はベルトコンベヤーで次々と検査器に流され、安全性が確認されたものには識別番号の付いた検査済みラベルが貼られる。その後、出荷され、消費者の元に届けられる。

 基準値(1キロ当たり100ベクレル)超えの可能性があるものは詳細検査に回されるが、この倉庫で対象になったものはこれまで一袋もない。

 山内センター長はツアー客への説明でこう続けた。「消費者には不安をお持ちの方もいる。無駄のように見えるかもしれないが、安心を保証するための検査です」