とみおかプラス代表理事・大和田剛さん聞く コミュニティー再形成

 
「コミュニティーの再形成が大切」と語る大和田さん

 富岡町のまちづくり会社「とみおかプラス」の大和田剛代表理事(65)にこの1年の総括と展望を聞いた。

 ―設立から1年余りがたった。活動を振り返って。
 「夜の森の桜並木のライトアップに始まり、夏祭りやイルミネーションに取り組んだが、スタッフの努力に感謝している。町民が足を運ぶことで古里に思いを寄せ、心を和ませてくれた。新聞配達や空き地・空き家バンクの利用も増え、地道な活動が浸透してきた」

 ―帰還困難区域を除く避難指示解除から間もなく1年。現状をどう見る。
 「帰還困難区域の住民は帰りたくても帰れない状態が続き、疎外感があることを本当に気の毒に思う。避難指示解除後も帰還した住民は少なく、地域コミュニティーを形成できていない現状に寂しさを感じる」

 ―今後の取り組みは。
 「個人的には地域コミュニティーの再形成が課題だと思う。帰れる人は帰り、仕事などで新しく住む人と連携し、もう一度まちをつくり上げなければならない。力を合わせ、にぎわいを生みだす動きにつなげたい」