町の変化から教訓を感じて とみおかアーカイブ・ミュージアム

 
震災前の暮らしや原発事故に関する資料が並ぶとみおかアーカイブ・ミュージアム

 「震災と原発事故を境に町はどう変化したのか。そこから災害に備えるための教訓を感じ取ってほしい」。富岡町が独自に整備した震災記録施設「とみおかアーカイブ・ミュージアム」は11日、同町役場近くにオープンする。展示構成など準備の中心を担ってきた町生涯学習課業務係長の門馬健さん(38)は、施設に込めた願いを語った。

 施設に入ると、笑顔の子どもたちでにぎわった、かつての商店街を再現した模型が目を引く。奥へ進むと、震災から針が止まったままの時計や津波で被災したパトカーなど、被害のすさまじさを物語る展示物が並ぶ。

 縄文時代の土器なども展示され、町の成り立ちと震災前の暮らし、そして震災直後の混乱と復興へ歩む今を伝える。門馬さんは「自分の地域で、富岡のような複合災害が起きたらどうなるか想像してほしい。少しだけ、明日への向き合い方が変わるのでは」と話した。問い合わせは同施設(電話0240・25・8644)へ。