双葉郡の小中学生660人 22年度・4月5日現在、震災前の1割

 

 双葉郡8町村の小中学生は震災前の2010(平成22)年度(5月1日現在)が6443人だったのに対し、22年度(4月5日現在)は660人で震災前と比べて1割ほどにとどまっている。全国で少子化が進む中、双葉郡では児童生徒数の急減が課題となっている。

 各校は震災以降、少人数を補うため、他校との合同授業をはじめ、郷土の歴史や文化、魅力に理解を深める「ふるさと創造学」などの特色ある教育に取り組んでいる。県教委は「少人数ならではの手厚い指導はメリットでもある。魅力ある教育が児童生徒の呼び込みにつながれば」と期待している。

 郡内では本年度、統合校の開校により教育の再生が前進する一方、全町避難が唯一続く双葉町は学校を町に戻すめどが立っておらず、今もいわき市の仮設校舎で授業を続けている。県教委は「市町村の判断をバックアップしていくことが役割」と教育環境の整備に向けた支援を続ける考えを示す。