楢葉町が「ゼロカーボンシティ宣言」 新年度リサイクル施設再開へ

 
ゼロカーボンシティを宣言する松本町長(中央)と児童

 楢葉町は7日、2050年までに二酸化炭素排出の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を行った。新年度から町民や町内の民間企業と連携し、目標達成に向けた取り組みを本格化させる。

 町は今後、中長期的な排出抑制の目標値を設定する。公共施設と一般家庭で太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーの導入促進や、各家庭に暮らしの中で省エネ活動に取り組んでもらうよう協力を呼び掛ける。新年度には資源ごみを受け入れる施設「リサイクルハウス」を東日本大震災から10年ぶりに再開させる方針で、町民の利便性を高める。

 宣言は同日、同町で行われた震災から10年間の支援に感謝の気持ちを発信するイベント「復興感謝祭」の席上で行われた。松本幸英町長が「原発事故を経験した私たちだからこそ環境の尊さを知っている。かけがえのない故郷の環境を未来へつなぐ」と宣言。環境学習に取り組んできた楢葉北、楢葉南両小の児童7人も登壇し「世界が抱える課題に積極的に挑戦したい」と誓った。