【59市町村・この10年】帰還を願いヒマワリ畑 喜多方市

 
復興と古里への帰還の願いを込め、三ノ倉スキー場にヒマワリ畑を整備した=2019年8月

 震災直後、浜通りの住民らを受け入れ、押切川公園体育館に15市町から最大約370人が避難、市内の旅館も避難所となった。

 復興と古里への帰還の願いを込め、2012(平成24)年に熱塩加納町にある三ノ倉スキー場のゲレンデを活用してヒマワリ畑を整備。毎年200万~250万本が花を咲かせ、多くの人の心を和ませる。

 17年に「日本のナイチンゲール」と呼ばれた喜多方出身の社会慈善家瓜生岩子の没後120年を迎え、県内外で岩子の功績を振り返るイベントが開かれた。18年には東京五輪・パラリンピックの「復興『ありがとう』ホストタウン」に選ばれ、市は震災で支援を受けた米国のボート協会や姉妹都市ウィルソンビル市と交流を続けている。

 県立喜多方病院跡地の利活用が決まり、20年から子どもの屋内遊び場などが入る「ひとづくり・交流拠点複合施設」の建設が進む。現在1期工事が行われており、市は来年4月の利用開始を目指している。