【59市町村・この10年】町全域エコパーク認定 只見町

 
降り続いた大雨で浸水し、土砂が流れ込んだ集落。右上は只見川。橋が流されている=2011年7月30日

 2011年7月に町を襲った新潟・福島豪雨では、町全域に避難勧告が出された。堤防の決壊や河川の氾濫、土砂災害、農地の冠水などが発生し、甚大な被害をもたらした。

 14年6月には、自然環境や生物の多様性、伝統的な生活文化が自然と人間との共生する国際モデル地域であるとして、町全域が東北初のユネスコエコパークに認定された。

 16年5月には、14世紀の南北朝時代に南朝方の公家・北畠親房が記した歴史書「神皇正統記(じんのうしょうとうき)」の写本(只見本)が県内で初めて発見され、町の指定文化財に認定された。

 17年10月には只見線で車内プロレスが初めて繰り広げられた。19年には、町制施行60周年を迎えた。式典をはじめ、交流都市千葉県柏市の柏高吹奏楽部による演奏会などの記念事業が行れ、関係者が節目を祝った。

 令和に入り、国道289号「八十里越」(新潟県三条市―只見町)の開通を数年後に控え、町民と新潟県民が交流を続けている。