【59市町村・この10年】複合施設で交流機会増 矢吹町

 
地域住民が集まる憩いの場となっている矢吹町複合施設「KOKOTTO(ここっと)」=2020年10月

 住家の損壊が3200棟を超えるなどの被害が発生した。町は被害からの復旧だけでなく、震災以前より活力のある安全・安心なまちづくりを進めようと2011(平成23)年12月、「矢吹町復興ビジョン」を策定した。

 震災から10年間、「生活再建の支援と社会生活基盤の復旧」「災害に強いまちづくり」「原子力災害の克服」など七つの目標を掲げ、復旧・復興に取り組んできた。

 16年からは町文化センター駐車場などで「やぶきフロンティア祭り」が始まった。町PR大使の津吹みゆさんの演歌ライブや地元産トマトを使った早食い選手権、スタンプラリーなどで地域に活気をもたらした。
 中心市街地のにぎわい創出を目的に、18年に「中町ポケットパーク」、20年には矢吹町複合施設「KOKOTTO(ここっと)」が完成した。地域住民が集まる憩いの場所や交流の機会が増え、震災以前より活気があふれる町へと進化を続けている。